当時の栄華を今に残す、北海道遺産。

夕張鹿鳴館

石炭が黒ダイヤと呼ばれていた時代。
夕張では北海道炭鉱汽船株式会社(北炭)が全盛を究め、
1913年に贅を尽くした本格的和風建築物が建てられました。
それが、北炭鹿ノ谷倶楽部。現在では、経済産業省が認定している
「近代化産業遺産」、そして「北海道遺産」にも認定され、
「夕張鹿鳴館」として一般に公開されています。
また、2010年からは宿泊施設としても利用されています。


写真撮影:諏訪写真事務所
http://www.swatt.jp

栄華を極めた北炭の迎賓館。 それが、夕張鹿鳴館 (旧北炭鹿ノ谷倶楽部)。

 これからの季節、「夕張メロン」がまさに最盛期を迎える夕張市。札幌から車で夕張へ向かうと、夕張に近づくにつれて、道路の脇に「夕張メロンあります」の看板と直売所が増えていきます。メロンだけではなく、夕張や近郊で採れた野菜なども扱っているので、ドライブをかねてちょっと夕張まで、家族で出かけてみませんか?そして、「夕張鹿鳴館(旧北炭鹿ノ谷倶楽部)」の見学に行きませんか?歴史的建造物の建物を見学できるだけではなく、「レストランMilady(ミレディ)」も併設しているので、ちょっと贅沢なランチも楽しめます。

「近代化産業遺産」、 そして「北海道遺産」にも認定。

 「夕張鹿鳴館」は、1913年、北海道炭鉱汽船株式会社(北炭)が、「北炭鹿ノ谷倶楽部」として建設した建物です。当時は、北炭の幹部社員や政治家、ごく限られた上流階級の人たちだけが出入りできる、迎賓館のような役割でした。1954年には昭和天皇・皇后両陛下が国体に臨席された際にご宿泊され、また1958年には皇太子殿下(今の天皇陛下)が夕張炭鉱を視察の際にもご宿泊されました。やがて、石炭産業が衰退し、炭鉱は閉山。それに伴い、「北炭鹿ノ谷倶楽部」も利用される機会がめっきり少なくなり、炭鉱の歴史舞台から姿を消しました。
 1994年から、記念館として一般公開を開始。2001年、北海道遺産推進協議会より「空知の炭鉱関連施設と生活文化」として「北海道遺産」に認定。2007年には、経済産業省が認定している「近代化産業遺産」に認定されました。

当時の技術の粋を集めた、 北海道では珍しい 本格的和風建築。

 栄華を極めた会社が建てた家は、贅を尽くした豪華なつくりです。
 延床面積約1500㎡の木造平屋造りは、当時の技術の粋を集めた、北海道では珍しい本格的和風建築です。敷地面積は85330㎡で、これは札幌ドーム1.5個分に相当するそうです。広大な敷地内には、樹齢を重ねた大木が何本もあり、建物の歴史を感じさせます。
 建物の配置は、裏の広い芝生に面して雁行形に並び、京都の二条城二の丸御殿や桂離宮に見られる大規模な和風住宅の形式に習って建てられています。このつくりは、北海道の家ではなかなかお目にかかれるものではありません。
 建物内の内部は伝統的な和室とモダンな洋室が組み合わされた和洋折衷なつくりです。

当時の様子をしのばせる 装飾や調度品も 見どころのひとつ。

 このような歴史的建造物は、室内の見学はできるけれど、個室に出入りしたり、調度品に触ったりするのは「ご遠慮ください」としているところが多いのですが、「夕張鹿鳴館」は和室や洋室の中まで入ることができます。
 十五畳の和室は、座敷飾りを備えて蟻壁(天井のすぐ下に設けた壁、上長押と天井の回り縁の間)を廻らし、欄間には鳳凰をあしらった透かし彫りを施しています。この部屋も中に入れるので、実際に畳に座ってみることもできます。縁側に面した雪見障子越しに庭を眺めてみてはいかがでしょう。個室だけではなく、大理石のマントルピースがある大ホールや洗面所、浴室なども見ることができます。

2010年春誕生、 「オーベルジュ夕山荘」。

 「夕張鹿鳴館」には、宿泊施設が併設されています。それが、「オーベルジュ夕山荘」。「夕春」「夕夏」「夕秋」のタイプの違う部屋が、たった3室。オーベルジュというと、洋風な空間をイメージしますが、そこは北の迎賓館、栄華な雰囲気が最大限に再現されています。ゆったりした和モダンな空間は、特別な記念日などにぴったりです。
 通常は、一泊2食で一人37,500円なのですが、実は今、「夕張鹿鳴館5周年記念プラン(夕春限定)」として、一人18,000円からというプランが用意されています。夕食はもちろん、フレンチのフルコース!詳細など、気になる方はHPをチェックしてみてください。

ステンドグラスランプが美しい 光の回廊とチャペル。

 アップダウンのある廊下を利用して、ステンドグラスランプを配置した「光の回廊」も見逃せません。ステンドグラスの窓は、光の入り方によってさまざまな表情を見せます。そして、ステンドグラスランプは、ロマンチックな雰囲気を演出。
 光の回廊の突当りは、ブライダル用のチャペル。蔵を改造しているので、天井の梁に注目です。

夕張ならではの フレンチレストラン 「Milady」。

 レストラン「Milady」は、地元夕張を中心に、道内産の旬の食材をふんだんに使った、夕張ならではのフレンチが堪能できます。大きな窓から中庭を眺めながら、優雅なひとときが過ごせそうです。

大正ロマンを マイホームづくりのヒントに。

 これからマイホームを計画している家族には、「夕張鹿鳴館」は家づくりのヒントになるかもしれません。とはいえ、大正時代の家ですから、今風の気密断熱性能や機能性に優れた最新の設備・仕様があるわけではありません。が、ちょっとしたしつらえや目線の抜け感など、「あ、これいいな!」という発見が見つかるかもしれません。

夕張鹿鳴館

http://www.yubari-rokumeikan.com
●所在地/夕張市鹿の谷2丁目4
●TEL/0123-53-2555
●開館時間/10:00~18:00(入館は17:30まで)
●入館料/大人500円(中学生以上)、
 小学生300円、幼児無料

レストランMilady
●営業時間/
ランチ  11:00~15:00 (ラストオーダー14:00)
ディナー 17:30~21:00(ラストオーダー20:00)
●定休日/不定休

オーベルジュ夕山荘
●チェックイン/15:00 
●チェックアウト/10:00
●予約 TEL/0123-53-2555

※レストラン・料理写真提供:夕張鹿鳴館